超音波検査
安全で、痛みがなく、被曝の心配のない超音波はいつでもどこでも施行可能で、現在の医療にはなくてはならない画像診断法です。また、診断するだけでなく超音波を用いて行われるエコーガイド(エコーの画面を見ながら行う)による生検(組織をとって細胞の検査を行うこと)、各種のドレナージ、ラジオ波焼灼療法(肝がんなどの手術によらない治療法)などの検査や治療も行います。
当部門では心臓領域、腹部領域、表在領域など身体全体の幅広い超音波画像診断ができる事が特徴です。特に被曝がないため乳児股関節脱臼のスクリーニングや乳腺領域の検診に力を入れています。
心臓超音波
心臓の形態や機能の把握に心臓超音波は欠かせない診断法のひとつです。パルスドプラ、連続ドプラ、2Dカラードプラが必要に応じて行われます。また、心臓の詳細な構造や心臓内血栓の有無をみるための経食道心臓超音波も行っています。
- 【機器】GE Vivid E95
撮影例はこちら
腹部超音波(汎用器)
上腹部(肝・胆道・膵・脾)、消化管、乳腺、甲状腺などの体表臓器、骨盤腔内など消化器、産婦人科、泌尿器、血管超音波、整形外科領域の超音波診断を行っています。
- 【機器】PHILIPS EPICE lite(1台)、Canon Aplio 300(1台)、Canon Aplio 400(1台)
撮影例はこちら
フィブロスキャン(汎用超音波)
肝臓の硬さや脂肪沈着の程度を調べることのできる装置で、体を傷つけることのない非侵襲方式のため痛みがなく、出血の心配もありません(【検査方法】参照)。検査にかかる時間は5分前後です。
以前はアルコール性の脂肪肝がよく取り上げられましたが、最近では「ウイルス性肝炎」の他に肝硬変に移行する「非アルコール性脂肪肝炎NASH Non-Alcoholic steatohepatitis」の診断も重要となってきています。
従来の検査のように入院の必要はなく外来での検査が可能です。まずはこの検査で診断し、次の段階の検査の必要性を考えることになります。
- 【検査方法】
肋間からプローブを当てて検査します。軽くたたかれるような感じがする程度で痛みはありません。
乳腺超音波
乳腺の超音波は、乳腺内の腫瘤などの病変をクリアに映し出します。マンモグラムとともに行なうことで、その精度はより高まります。超音波検査は、痛みや放射線被爆もありません。図のように、乳腺を「たて」「よこ」に探触子で走査して検査します。
撮影例はこちら