APOE遺伝子検査
アルツハイマー病の発症リスクを知ることができるAPOE遺伝子検査を新たに健診メニューに追加しました。
認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)や高齢者の認知機能低下に関与すると言われている重要な遺伝子の1つに、アポリポ蛋白Eを作り出すAPOE(アポイー)遺伝子があります。このAPOE遺伝子型を調べることにより、アルツハイマー病発症リスクを知り、予防につなげることができます。
APOE遺伝子型と認知症の関係
APOE遺伝子型には、APOE2(ε2)、APOE3(ε3)、APOE4(ε4)の3種類があり、APOE遺伝子型ε4を多く持つほど、APOE遺伝子型ε2、ε3だけを持つのと比べてアルツハイマー病等の発症リスクが高まると言われています。
遺伝子型 | リスク(倍) |
---|---|
ε2/ε3 | 0.6倍 |
ε3/ε3 | 1.0倍 |
ε2/ε4、ε3/ε4 | 3.2倍 |
ε4/ε4 | 11.6倍 |
しかしながら、APOE遺伝子型にε4を持つことにより、必ずしもアルツハイマー病を発症するわけではなく、生活習慣の改善などで発症を低減することもできます。
一方で、ε3/ε3の遺伝子型を持つ人であっても生活習慣等によりアルツハイマー病を発症することがあるので、APOEの遺伝子型だけで、将来のアルツハイマー病発症を「予測」することができません。
検査内容
検査項目 | 採血(採血は空腹時でなくても構いません) 医師の診察 |
---|---|
所要時間 | 約30分 |
料金 | 13,200円 |
- 平日の午前中に実施しています。
- 結果は後日郵送いたします。(結果がでるまでに2〜3週間かかります)
- 人間ドックや各種健康診断に追加することもできます。
- APOE遺伝子検査は、MCIスクリーニング検査とは違い、一度受ければ複数回受ける必要はありません。
よくある質問(Q&A)
認知症予防検査※について
※MCIスクリーニング検査、APOE遺伝子検査
- QMCIスクリーニング検査で認知症かどうかがわかるのですか。
MCIスクリーニング検査は、アルツハイマー型認知症の前段階である軽度認知症障害(MCI)のリスクを統計学的に調べる検査で、この検査の判定結果で診断が確定するものではありません。アルツハイマー型認知症のリスクを早期に発見し、早期予防や診断を受けるためのスクリーニング検査です。検査結果はA(健常)〜D(MCIのリスク高め)の4段階で判定されます。
- QMCIスクリーニング検査を受けるのに適している年齢は?
50歳以上の方におすすめします。認知症発症者数は70歳代で急激に増えることがわかっています。早期予防、早期診断のためには、自覚症状がなくても定期的な検査をおすすめします。
- Q40歳代ですが、MCIスクリーニング検査を受けてみたいのですが。
50歳未の方にはAPOE遺伝子検査をおすすめします。
- QMCIスクリーニング検査はどれくらいの頻度で検査を受ければよいのでしょうか。
結果A〜Dによって必要な頻度は異なります(下表)。
判定結果はリスクに応じてA〜Dの4段階
- A:1〜2年に1回は検査を受けましょう。
- B:1年毎の定期検診を受けましょう。
- C:6ヶ月〜1年毎の定期検診を受けましょう。
- D:2次検査をお勧めします。
- QAPOE遺伝子検査も頻度は同じですか。
この検査は1度受ければ、複数回受ける必要はありません。
- Q他の疾患や飲んでいる薬の影響はありますか。
栄養状態が悪い場合、重症の肝障害、自己免疫疾患などの炎症性疾患や、そのお薬を飲んでいる場合は判定に影響する可能性があります。
- Q認知症が進まないように予防する方法は?
認知症は生活習慣病のひとつです。肥満や糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病は認知症のリスクを高めます。よって、予防方法も生活習慣病予防と共通するものが多く、特に食生活と運動に注意してください。
[予防法]
適度な運動を習慣づけましょう。おすすめは有酸素運動です。
バランスの良い食事を心がけましょう。野菜や青魚をしっかりとりましょう。また、良質の油を取り入れましょう。
楽しめる趣味を持ちましょう。
睡眠を十分にとりましょう。昼間働いた脳を夜にはしっかりと休めることが大切です。
お申込み方法
- 予約制です。お電話またはメールでお申し込みください。
- お申込み受付時間は、平日 13:00~17:00です。
- メールでのお申込みは24時間受け付けています。
土・日曜日、夜間、祝日のお申込みにつきましては、翌日(翌日が日・祝日の場合は休み明け)の対応とさせていただきます。電話 011-214-1553(直通) メール 以下の連絡フォームからお申し込みください。