札幌市東区の総合病院 天使病院
天使病院の100年史「天使病院附属天使助産婦学校開設」

100年史

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1952年(昭和27年)

天使病院附属天使助産婦学校開設

第一次ベビーブーム到来

100_4_BH.jpg戦後のベビーブームを迎えた昭和22年は、他方では混血児の誕生など複雑な世相を生みつつあった。

戦前、戦中は家庭分娩が主流であった出産も、戦争を境に病院で出産する人が多くなった。当院では廊下にまで所せましと産婦であふれていた。
 
従来、妊娠中絶は違法であったが、昭和23年の優生保護法制度により、産児制限が奨励され、中絶や人工的受胎調節が多くなった。これを残念に思い、キリスト教的生命倫理に基づく助産学を確立することの重要性を痛感し、昭和27年に天使病院付属天使助産婦学校が開校された。(後に天使短期大学専攻科に吸収)
 
100_4_BH2.jpg天使病院ではすでに院内にベビーホームを設け混血児をはじめ、幸の薄い子供達50~60人の世話をしていた。(写真はベビーホーム㊤、シスターと子ども達㊦)
 
市中ではインフレによる貧困者が多く、食事もままならぬ有様だった。そこで残った食事を集めその人びとに配る日々が続いた。それに関連して、簾舞療養所や刑務所、国立病院、貧困家庭などの訪問を定期的に行い、精神的、経済的援助を続けた。
他方、院内では昭和24年にシスター・エヴァンジェリナ(米)が総婦長として着任、看護部を確立させ、看護体制を二交替制から三交替制に移行した。これにより看護はよりきめ細かく行われるようになった。
 
また昭和24年には、全道で始めてといわれた中央材料室を設置した。同室に導入された最新式の消毒器具オートクレーブにより、注射器などの医療器具をはじめ、衣類なども効率よく安全に滅菌できるようになった。看護婦も患者のベッドメーキングや清拭などを行うようになり、一段と手厚い看護を行い、清拭も「自分を謙虚にして看護にあたる愛の心」の現われであったが、これらによって天使病院の看護は従来にも増して愛にあふれ入院患者に深く感謝された。
 
また社会の要請にこたえて、昭和27年に、天使病院附属天使助産婦学校及び、昭和28年には、天使病院付属天使准看護婦養成所を開所し、より一層看護婦の養成に尽力することになった。

 

 

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